2.安全な社会生活
 

2.安全な社会生活

 ア 知識及び技能

(ア)安全な社会づくり

   ア) 事故の現状と発生要因

  【理解できるようにすること】

   〇事故の発生場所と事故の発生要因にはどのようなものがあるか

    ・地域、職場、家庭、学校など様々な場面で発生

 ・人的要因(周りの状況の把握及び判断、行動や心理など)

・環境要因(気象条件、施設・設備、車両、法令、制度、情報体制など)

   イ) 安全な社会の形成

  【理解できるようにすること】

   〇安全な社会の形成に必要なことは何か

    (交通安全、防災、防犯などを取り上げる)

    ・環境の整備(法的な整備など) 

・個人の取組(環境や状況に応じた適切な行動など)

・地域の連携

  【触れるようにすること】

   〇乳幼児、高齢者、障害者、妊婦などの安全には、特に支援が必要な場合があること

   ウ) 交通安全

  【理解できるようにすること】

   〇自他の生命を尊重するとともに、自分自身の心身の状態や周りの環境、車両の特性を把握すること。

   〇個人の適切な行動、交通環境の整備が必要であること。

   〇交通事故には補償をはじめとする法的責任を生じること。

  【重視する視点】

   〇将来、運転者として、交通社会の一員となること

   〇運転者としての責任、加害事故の防止や事故発生時の適切な対処が必要なこと

  《内容の取扱い》

   ●犯罪や自然災害などによる障害の防止についても、必要に応じ関連付けて扱うよう配慮する。

   ●交通安全については、二輪車や自動車を中心に取り上げるものとする。

(イ)応急手当

   ア) 応急手当の意義

  【理解できるようにすること】

   〇適切な応急手当の目的は何か

    ・傷害や疾病の悪化を防ぐ ・傷病者の苦痛を緩和する

   〇自他の生命や身体を守り、不慮の事故災害に対応できる社会をつくるためにはどうしたらよいか。

    ・一人一人が適切な連絡・通報や運搬も含む応急手当の手順や方法を身に付ける。

    ・自ら進んで行う態度が必要。

    ・社会の救急体制の整備を進め、救急体制を適切に利用すること

   イ) 日常的な応急手当

  【理解できるようにすること(実習を通して)】

   〇疾病に応じた体位の確保・止血・固定などの基本的な応急手当の方法と手順

  【できるようにすること】

   〇応急手当

   ウ) 心肺蘇生法

  【理解できるようにすること(実習を通して)】

   〇心肺停止状態においては、急速に回復の可能性が失われつつあること

   〇速やかな気道の確保、人工呼吸、胸骨圧迫、AED(自動体外式除細動器)の使用が必要である
こと

   〇その方法や手順

  【できるようにすること】

   〇AEDを用いた心肺蘇生法

  【触れるようにすること】

   〇複数人数で対処することが有効であること

   〇胸骨圧迫を優先すること

  【必要に応じ関連付けて扱う程度とすること】

   〇呼吸器及び循環器系の機能について

  【配慮すること】

   〇「体育」における水泳などとの関連を図り、指導効果を高めるようにすること

  《内容の取扱い》

   ●実習を行うものとし、呼吸器系及び循環器系の機能については、必要に応じ関連付けて扱う程度
とする。

   ●効果的な指導を行うため、水泳などとの関連を図るよう配慮する。

 イ 思考力、判断力、表現力等

  安全な社会生活に関わる事象や情報から課題を発見し、自他や社会の危険の予測を基に、危険を

避したり、障害の悪化を防止したりする方法を選択し、安全な社会の実現に向けてそれらを説明
する

ことができるようにする。

 <例示>

(課題発見)

・安全な社会生活における事象や情報などについて、安全に関わる原則や概念を基に整理したり、
個人及び社会生活と関連付けたりして、自他の社会や課題を発見すること。

(ア)安全な社会づくり

  ・安全な社会づくりについて、様々な事故や災害の事例から、安全に関する情報を整理し、環境の
整備に応用すること。

  ・交通安全について、習得した知識を基に、事故につながる危険を予測し回避するための自他や社会
の取組を評価すること。

(イ)応急手当

  ・応急手当について、習得した知識や技能を事故や災害で生じる傷害や疾病に関連付けて、悪化防止
のための適切な方法に応用すること。

(表現力等)

  ・安全な社会生活について、自他や社会の課題の解決方法と、それを選択した理由などを話し合ったり、ノートなどに記述したりして、道筋を立てて説明すること。