「飲む中絶薬」申請へ  参考:読売新聞 2021.11.21 朝刊
 イギリスの製薬会社ラインファーマは、12月下旬に厚生労働省に、人工妊娠中絶ができる経口薬を承認申請する方針を固めた。順調に審査が進めば1年以内に承認される見通してある。「飲む中絶薬」としては国内初となり、女性の心身の負担が少ない方法として期待される。
 中絶薬は、1988年にフランスで承認され、世界70か国以上で使われているが、日本では中絶に対する批判的な考えもあり、導入の議論が深まらず、認められてこなかった。
 日本の中絶件数は、2020年に約14万件。国内の中絶はこれまで手術に限られ、「掻爬法(金属製の器具で子宮の内容物をかき出す)」と「吸引法(管で吸い取る)」が用いられている、保険診療ではないため、費用は10万円から20万円かかる。一方、世界保健機関(WHO)の資料によると、中絶薬の海外での平均価格は約740円となっている。