マナティー大量死        引用:読売新聞 2021.11.21 朝刊

 米フロリダ州の自然保護当局は、マナティーの大量死が餌不足による飢えで起きたとみている。生活排水や肥料が生息地の潟湖「インディアン・リバー・ラグーン」に流れ込み、藻の異常発生で水底に太陽光が届かなくなって、餌となる水草の生育が阻まれているらしい。水質改善には時間がかかり、関係者たちは焦りを深める。
 現地でのガイド歴17年のポール・フィータさんは「今年は自然観察ツアーの最中にマナティーが死んでいるのを2回も見つけた。例年は1頭もいないのに、大変な1年だよ。」また、「魚の数が減ったという釣り客もいる。水質の汚染は、マナティー以外の生物にも当然影響を与えるだろう」と厳しい表情を見せる。
 フロリダ州は800万ドル(約9億円)を投入し、マングローブ林の保全や、水を浄化する貝の養殖などを行うと決めた。

バドミントンのシャトルが「人工」に  参考:毎日新聞 2021.18 朝刊

 スポーツにも持続可能性が求められる時代となった。バドミントンのシャトルは本物のガチョウの羽根が使われている。国産の場合は中国で育った食用ガチョウの羽根を輸入している。1つのシャトルを作るのに、最低でも3羽が必要。オリンピックで使われるような最高品質のシャトルになると8羽以上のガチョウが必要となる。中国での嗜好の変化や鳥インフルエンザの流行などの影響により、安定して高品質の羽根を確保するのが難しくなったという。そのため「人工シャトル」の開発が行われた。

 バドミントンの羽根の「人工化」も地球環境にはプラスに働く。ガチョウの羽根でシャトルを作る際には洗浄や消毒などで大量の水を使っていたが、人口素材のシャトルに切り替えることで、水や洗剤の量が抑えられるようになった。